【涼香】45.監禁病棟/あぶないオーディション(ギガ②) ギガ旋風

小説

ギガが水鉄砲を取り出し、次郎を狙って撃った。

「HAHAHA!!ブッカケ!!」

「ぎゃあああああああああああああああ!」

と叫びながら、次郎は水まみれに。

ギガは

「HAHAHA!!」

と笑い、そのままカメラにも水鉄砲を向けて水を飛ばした。

「ブッカケ!!」

田中は飛び上がり、

「やめろー!機材が壊れる!」

と叫んだが、

配信コメントは

「笑える!」

「BUKKAKE!」

と各国の視聴者から反響。

田中は歯噛みしながらも、多くの視聴者が盛り上がる現状に複雑な表情を浮かべた。

「やばいぞこいつ・・」

水遊びに飽きたギガは

「Alright, let’s rock this show!」

と叫び、即興のダンスを始めた。

その勢いのまま、彼女はスタジオに置かれた白いマットに土足で飛び乗り、軽快に踊り続けた。カウボーイハットが揺れ、緑のビキニが動きに合わせて彩る中、異様なパフォーマンスが加速した。

田中は目を剥き、「あああ!土足で上がりやがったこいつ!」と叫び、スタッフに振り向いた。

「Ohhh~! Look at me, baby~! Are you ready for some fun?」

(私を見て、ベイビー~!楽しむ準備はいい?)

なんとギガは、自ら股間を擦り始めた。

「Oh yeah oh yeah!」

「やばいやばい!気をつけろお前ら、いくら規制の緩い配信サイトとはいえ、規制が無いわけじゃないからな。配信BANされたら終わりだ!この女は何するかわからんぞ!ちゃんと仕切れよ!これはオーディションだぞ!」と慌てて指示を飛ばした。

徐々に彼女は恍惚の表情に

「Ah……….」

スタッフは右往左往し、カメラマンが慌ててレンズを調整する中、田中の額に汗がにじんだ。

次郎は謝りながらもなんとか場を収めようと、

「ギガ!じゃあ、ブラ!ブラをずらして!色っぽく!」と声を張った。

ギガはニヤリと笑い、

「Bra? Oh you like it? Sure!」と英語で応じ、立ち上がる

そして、するりと一瞬でブラを脱ぐ!

次郎「おわあああああああああ!!??恥ずかしくないの!?」

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監禁病棟での読書を終えた涼香は、近くに立つ監護士に尋ねた。

「ねえ、農政トライアングルって知ってる?」

独特な表情の男は、冷ややかに鼻を鳴らし、薄い笑みを浮かべた。

「知ってるぞ。2ちゃんねるに昔から貼られてた図だ」

その言葉に、涼香は少し驚きつつも興味を深めた。

監護士は続けた。

「農水省と農業団体と、農林族の政治家たちが、票と補助金でガッチリつながっている。結局その仕組みがあるせいで、制度が歪んでいる。奴等の企みや、最近の失敗のしわ寄せは農家と国民に来ている。米も高くなるし、現場の人間は疲弊している」

低い声で語る分析に、涼香の心が揺れた。

「やっぱり…そうだったんだ…」と呟く。

「2ちゃんねる…そんなところに真実が書いてあったなんて…」

監護士「2ちゃんねるは真実もあるが、工作・嘘も多い。嘘は嘘であると見抜ける人でないと、2ちゃんねるを使うのは難しい。」

涼香「・・・」

スマホがなく、ファンの声が届かない寂しさは残るが、本や彼からの知識が新たな光となりつつあった。

芸能界のまばゆいスポットライトに照らされていた当時、涼香は真実に気づくことはなかった。

しかし今、薄暗い監禁病棟のどん底の闇にいることで、かすかな真実の灯火が彼女の目に映り始めている。

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