エキゾチカ店舗Bのビルは、外から見ても廃墟同然だった。
コンクリート剥がれ、窓ガラス割れ、看板すら傾いている。
万由はバイクを停め、ヘルメットを脱ぎながら呟く。
「こんなところにマッサージ店舗……? 絶対怪しい。」
ビル内に入ると、すぐにサイレンが鳴り響いた。
反社風のスキンヘッドの男が怒鳴る。
「侵入者だ! 全フロアチェックしろ! ねずみ一匹逃がすなよ!」
ファッカーズのメンバーたちは、もものマッサージを中断し、散開する。
スキンヘッドが悔しげに唸る。
「くそ……ここからが一番いいところだったのに……」
万由は階段を駆け上がる。
2階で下着をかぶった怪しい男と鉢合わせ。
「なんだこのババアは!」
顔面パンツ野郎が襲いかかるが、万由は一瞬で倒す。
3階では、目の位置がちぐはぐな男がチェーンソーを振り回す。
「危ないものを振り回すな!」
万由は勘でかわし、蹴りで沈める。
4階では普通の男が立っていた。
「特徴のない人だな……」
男は頭頂部を向け、光線を発射。
万由は目が眩み悲鳴を上げるが、武道の心得で勘を頼りに蹴り倒す。
5階では大きな本を持った男が「誰だ!」と叫ぶ。
万由は即答。「A山の策略を止めにきた。」
男は本をめくり「台本にないぞ?」
万由は本を奪い取り、投げつける。
「台本野郎!」
6階、
茶髪の太った男「ちょ、待てよ!」マユは殴り勝ち
最終階。
反社風のスキンヘッドが立ちはだかる。
「お前……全員倒したのか? あいつらは武術会に出るメンバーだぞ。」
万由は冷たく返す。
「武術会に出るわりには大したことなかったな。まだまだ練習が足りてない。」
スキンヘッドは分が悪いと悟り、逃げるように言う。
「今日のところは勘弁してやる。でもA山さんが黙ってねえだろうな。
夜道には気をつけろよ、ねえちゃん。」
低身長の男とともに部屋を後にする。
テレクラのVIPルーム。
A山はスマホを耳に当てたまま、静かに聞いていた。 「すいません……やられました……ビデオ、作れませんでした……」電話の向こうからスキンヘッドの震える声。 A山は何も言わず、無言のまま受話器を握り締める。
次の瞬間、怒りが爆発したように、ガツン! と受話器を地面に叩きつける。
プラスチックがひび割れ、コードが跳ねる音が部屋に響く。 A山はゆっくり立ち上がり「……」静かに部屋を後にした。
万由は部屋の奥へ急ぐ。
ベッドに横たわるももを見つける。
全裸で震え、涙を流している。
万由は自分のジャケットを脱ぎ、ももに毛布のようにかける。
「もう大丈夫よ、ももさん。」ももは涙で顔を上げ、弱々しく頷く。
万由はすぐに気付く。
「あ……もう1店舗あった。店舗C……移民軍団!
急がないと!」
万由はももに交番の場所を伝え、ビルを駆け下りる。
バイクに飛び乗り、夜道を疾走する。
「待っててね、地下アイドルさん……
私が絶対に助ける!」
エンジン音が闇を切り裂き、万由のバイクは店舗Cへと向かう。

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