「やめてください。自分でやりますから…」
次郎がマイクを握り、場を和ませようと軽い口調で声をかけ、「じゃあ、まかせるよ、楓花ちゃん! 頑張ってね!」
楓花は心臓がドキドキするのを感じた。
彼女は自分でズラそうとするが、水着の生地にあてがう指が震えていた。
彼らが何を求めているのかは分かっていた。
「こんなことをしてしまったら、イメージが変わっちゃうかも…。ドラマやテレビ番組で活躍したいのに、清純っぽい印象が崩れたらどうしよう…?」
どうしても手が動かない。
しかし、オーディションに失格してしまうという恐怖が重くのしかかり、
彼女の頭上には破滅の亡霊が立ち込める。
深呼吸をして、彼女は覚悟を決め、水着のウエストバンドに手を伸ばした。
彼女の手がリボンに触れたまま止まり、視線が泳ぐ。オーディションの時計は無情にも進み、彼女の迷いはステージ上の沈黙を長引かせる。
田中たちの貪欲な視線が、彼女の肌をじっと見つめている。
「できない」
彼女は嗄れた声で囁いた。自分の慌てた呼吸の音で、かろうじて聞こえる声だった。

「お願い、できない」
しかし、スタッフたちは無表情のままで、無関心の仮面の奥にある表情は読み取れなかった。
「時間切れだ」
と、ついに一人が言った。その口調には交渉の余地はない。
「何もしないなら帰れ!」

楓花の顔がサッと青ざめる。眩暈のような無力感が彼女を襲う。オーディション運営のスタッフたちが、まるで怪物のように彼女を見下しているように感じられた。こんな屈辱を味わうなんて、想像もしていなかった。
配信サイトのコメント欄が一気に荒れ始める。
「スタッフ酷すぎだろ!」
「楓花ちゃん頑張ってるのに、ひどい!」
「かわいそう、けしからん!」
しかし楓花には、他にできることはなかった。
楓花は緊張のあまり思考停止気味になりながら無表情となり、
とうとうパンティを下にずらした。
滑らかで毛のない股間が彼らの熱い視線にさらされる。
楓花の股間がツルツルのパイパンであることが証明されてしまった

田中「よーしOKだ!しっかり処理されているね?それとも生まれつきかな?ケケケケケ」
一瞬、この恐怖のあまり気を失いそうになった。
しかし、男たちは新たな興奮に目を輝かせ、互いにざわめき始めた。
田中の目は冷たく光る。
「まだ足りねえ。涼香の穴を埋めるには、これくらいじゃ弱いぞ。」
次郎が慌てて頷き、新たな指示を出す。
「もう一押しだ! 楓花ちゃん、もっと大胆にいこう!」
楓花は内心で葛藤する。
「これ以上どうすれば…? 」
次郎「次は、上いってみよう!ブラを上げて!」
楓花は恐怖で震えながらブラを上げ、コンプレックスである小さめの乳の下部を露わにした。

しかし田中は満足しなかった
「もっとしっかりやらないと!おいスタッフ!手伝ってあげて!」
—————————–
監禁病棟のトレーニングルームは、湿った空気で満たされていた。
涼香はボクシンググローブをはめ、目の前のサンドバッグに拳を叩き込む。
バシュッ、バシュッ!
重い衝撃音が部屋に響き、彼女の息は荒い。
額に滴る汗が床に落ち、彼女の目は燃えるような決意でサンドバッグを睨む。
「田中の搾取も、農政トライアングルの腐った連中も…絶対に許さない!」
彼女の拳は、怒りと共にさらに鋭くなる。

ドアの影から、監護士が無表情で彼女を見つめる。
「お前の話を聞く限り、敵は一人じゃねえかもしれないな。」
彼の声は低く、どこか試すような響きを帯びている。
涼香は拳を止めて振り返り、眉を上げる。
「何? また何か言いたいの?」
監護士は一歩踏み出し、目を細める。
「今の動きじゃ、複数相手に対応できねえ。単調すぎるんだよ。別角度にパンチを打ち込む練習もしろ。敵がどこから来るか、わからねえぞ。」
涼香は一瞬ムッとするが、彼の言葉の重さを噛み締める。
「…確かに、田中の手下なんて一匹じゃないだろうし。」

彼女は小さく頷き、サンドバッグの周りを動きながら、左右に揺さぶりをかけ、斜めや横から拳を打ち込む。
汗が飛び散り、筋肉が悲鳴を上げるが、彼女の目は一層鋭くなる。
「こんなアドバイスより、さっさとここから出してほしいんだけどね…。」
彼女は吐き捨てるように呟き、監護士をチラリと睨む。
監護士は鼻で笑い、
「今は、今の自分ができることをしておけよ」
と冷たく返す。
涼香は唇を噛み、サンドバッグにさらに強い一撃を叩き込む。
彼女の心は叫ぶ。
「絶対に…抜け出してやる!」


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